【RHO3分健康講座】第5回「依存症の根本的な原因」

様々な依存症

アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症、ネット依存症、スマホ依存症・・・。
現代は様々な依存症が問題になっています。

何が問題かというと、
本人の健康を害したり、
家族・会社の仲間に迷惑がかかったり、
経済的な破綻に繋がったり、ひいては自殺にまで至ります。

先日、この依存症に関し、日本でもトップレベルの専門医の先生の講演を聞く機会がありました。

印象的だった内容を、皆さんにもお伝えし、
皆さんが依存症にならないため、
皆さんの大切な家族が依存症にならないための手助けとなれば嬉しいです。

依存症の根本的な原因

実験用ラットを薬物依存症にさせて、ある実験が行われました。

Bruce K. Alexanderという研究者がこのラットの依存症を治す実験を行いました。

彼は、ラットにとって快適な環境を作り、そこに、一匹ではなく、何匹かで一緒に遊び、家族も作れるようにしました。ラットの楽園です。

実験用ラット

この楽園に、コカイン水溶液を入れた器と、水を入れた器を置き、どちらも自由に飲めるようにしたところ、ほとんどのラットが、水を好んで飲みました。

また、コカイン依存になったラットを、この楽園に移したら、しばらくして、水を好んで飲み、コカイン水溶液を飲むことを止めました。

つまり「社会的に繋がっている」状態では、依存性薬物の魅力は激減するのです。

ここから、「孤独」は依存症発症のリスクとして重要だとわかります。

逆に、孤独から社会的に繋がっている状態に変えることにより、依存症を治せることがわかってきました。

実は、人間も同じことが言えます。

米国での研究で、薬物乱用の危険性が高い子供は、親が育児放棄をしているなど、過酷な環境で育ち、家庭にも学校にも居場所を感じられない人が多いことがわかっています。

「心理的に孤立」している子供が、居場所を求め、非行少年のグループに行って、薬物乱用を覚えるようになるのです。

ちなみに、国際機関OECD(経済協力開発機構)の調査(2005年)によれば、友人、同僚、その他コミュニティの人と「ほとんど付き合わない人」の比率は、平均6.7%に対し、日本は15.3%と平均の2倍以上です。

OECD調査より
OECD調査より(2005年)

以上が、私が学んだ内容です。

ぽっかり空いた心を埋めるための手段が、
お酒や薬物、スマホなどになってしまっていたんですね。

皆さんはどうでしょうか?

 

孤独からの脱出 ~運動のススメ~

孤独を抜け出すには、家族・仲間と過ごすことが良い、と頭では理解できたかと思います。

しかし、一人暮らしの方、家族と生活スタイルがバラバラで同じ時間を過ごせない方など、多くいらっしゃるかと思います。

そのような方々(そうでない方も)にお勧めしたいのが、運動です。

「また運動か・・・」

まぁ、そう仰らずに。

専門医の先生のお話の中でも、以下のように紹介されていました。

運動をすると、そのストレスに対抗して脳からBDNF(脳由来神経栄養因子)やエンドルフィンの分泌が増えます。

エンドルフィンはいわゆる幸せホルモンです。

これらのホルモンにより、運動中に気分が高揚し、幸福な気持ちになります。

BDNFは、神経保護と機能回復作用があり、運動後のスッキリとして、穏やかな感情を作り出します。

科学的にも、「運動の良さ」が証明されているんですよ。

最後に

皆さん自身は、何かに依存していませんか?

また、大切なご家族、友人はどうですか?

心の隙間、孤独に打ち勝って、依存知らずの皆さんになることを願っております。

「RHO3分健康講座」

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この記事を書いた人

三上華奈
RHO副代表。琉球大学在学中からRHOの活動に参加。
琉球大学医学部医学科を卒業し、現在は大阪で医師として勤務。