【RHO3分健康講座】第1回「糖尿病について」

沖縄県に糖尿病が多いことは、皆さんもよくご存知ではないかと思います。

【参考】県民健康・栄養調査より

病院で勤務している立場から、糖尿病について知ってほしいことをお伝えしたいと思います。

「糖尿病」という言葉は知っていても、その実態を知らない人が多く、糖尿病など気にもせずに生活している方も多いと感じます。

「気づいたらもう糖尿病で…」

では遅いのが糖尿病なのです。

糖尿病ではどういった症状が出るか?

「糖尿病って、ただ尿に糖が出てくるだけなんじゃないの?」
「血糖値が上がって何が悪いの?」

こう考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか?

糖尿病について簡単に言いましょう。

「放っておくと、寿命が縮まる病」です。

 

具体例を話します。

血糖値が上がるという認識は正しいです。尿に糖分が出るのも正しいです。

それで何が怖いかというと、血管にある糖は、血管を傷つけます。

細い血管はもともと弱いため、特に細い血管が走っている神経、目、腎臓において障害が出やすくなります。

一般的に、この3つの臓器に症状が出るために、その頭文字をとって

『しめじ』

と覚えます。

糖尿病 しめじ

し:神経

神経の血管が傷つくと、神経に栄養が渡らず、手足の先がしびれてきたり、感覚が分からなくなってきます。

私がお会いした糖尿病の患者さんの中で、

「靴がどこかで脱げてきたみたい」

と仰る方がいました。
つまり、靴を履いている感覚すら失われているのです。
痛みや熱さも感じないので、糖尿病の方は、知らぬ間に火傷をすることもあります。

(知らない間に細菌感染や体の損傷が進み、四肢切断になるケースもあります)

糖病病 神経症状

め:目

目も糖尿病の影響を受けやすく、血管にダメージが生じやすい部位です。

目の血管が傷つくと、どうなるでしょうか?
簡単に想像はできるかと思います。

そうです、失明します。

これはもう、生活が大変になることは説明しなくとも分かりますよね。

じ:腎臓

腎臓は、血管がたくさん集まって構成されています。
腎臓の血管では、身体に必要な栄養素と不要な物質を分け、不要な物質は尿として体外に排出しています。

では、腎臓の血管が傷つくとどうなるでしょうか?

そうです、うまく分別が出来なくなり、体に不要な物質(アンモニアなど)が蓄積されていきます。
すると、徐々に尿もうまく作れなくなり、いわゆる『腎不全』になります。

腎不全になると、『人工透析』をしなければならなくなります。

人工透析とは、腎臓の代わりに、血液を機械できれいにしてもらう方法です。

次回、透析についてお話しようかと思いますが、日本糖尿病学会の発表によると、糖尿病から透析になった場合の平均余命は5年で、10年でほとんどの患者が命を失うことがわかっています。

最後に

糖尿病について簡単に説明してきましたが、糖尿病は知ることで予防ができる病気です。

大好きな沖縄の皆さんが、「そんなこと知らんかった!誰も教えてくれなかった!」と後悔することがないようにと思い、糖尿病についての基本的なことについてお話しさせて頂きました。

次回、透析についてお話しさせていただきます。

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この記事を書いた人

三上華奈
RHO副代表。琉球大学在学中からRHOの活動に参加。
琉球大学医学部医学科を卒業し、現在は大阪で医師として勤務。