「病院嫌い」のための「病院の通い方」 第4回

「病院嫌い」のための「病院の通い方」04

病気になってしまったとき、
病院に行くべきか、薬局、薬店でお薬を買うべきか、
悩んだことがあるという人は多いでしょう。

私は病院が苦手なタイプですので、
こうした場合には90%以上病院には行きません。

しかし、このように好き嫌いだけで選ぶと、
大きな間違いをしてしまうこともあります。

今回は、「お薬」をテーマにして、
病院と薬局、薬店の違いを紹介します。

そもそもの病院、薬局、薬店の違い

私たちが薬を購入することができる先には、
主に病院(診療所含む)、薬局、薬店があります。

水と薬

病院のお薬の特徴

病院では、基本的に医師の処方箋に基づいて、
必要なお薬を調剤します。

病院で処方される薬は、診断が済んでいるため、
押さえたい症状に対し、ピンポイントに作用する、
効果の高いものが多くなります。

また、多くの場合は保険が適用される薬が処方され、
実際の薬価の1~3割の価格でお薬がもらえます。

薬局のお薬の特徴

薬局とは、薬剤師が開業・常駐する施設で、
医師の処方箋に基づいた調剤薬と、
一般医薬品や一部の医療機器の販売ができます。

薬剤師は処方箋の調剤を行うことができる他、
薬品のスペシャリストとして、
服薬指導やお薬に関する相談を行うことができます。

また、OTC(Over The Counter)医薬品を、
第一種~第三種まで扱うことができるのは薬剤師だけです。

薬局では病気の診断や勝手な調剤はできませんが、
効果の高いお薬を提供することが可能です。

薬店のお薬の特徴

薬店とは、薬剤師が常駐しているとは限りませんが、
登録販売者と呼ばれる資格者が常駐する施設です。

薬局とは名乗ることができないため、
基本的に●●ドラッグなどの名称になっています。

ドラッグストアやスーパーなどのお薬屋さんは、
基本的に薬店に属します。

登録販売者は、一般医薬品や一部の医療機器、
OTC医薬品の第二種、第三種の販売を行えます。

全部の時間帯ではありませんが、
薬剤師を置く店舗も増えてきており、
調剤やお薬相談に応じられる店舗もあります。

薬店で購入できる市販薬は、
医師の診断が不要で手軽です。

一方で、症状が正確にわからないため、
広い範囲に効果があるように、
多くの有効成分を含むものが多いです。

また、副作用のリスクを下げるために、
各成分の量は控えめになっています。

病院と比較した場合、診察料は不要ですが、
保険が適用されないため薬代は高くなります。

病院ロビー

どういうときにどこでお薬をもらうべきか

病院、薬局、薬店と、お薬をもらえる先は多いです。

このとき、どこで薬をもらうべきかは状況によります。

症状から病気が推測できない場合は「病院」

重篤な症状が出ていたり、
症状から病気が推測できない場合は病院が適切です。

当たり前のようですが、これは以外と難しいです。

経験則やネットの情報などで適当に辻褄を合わせ、
安易に考えていると、重大な病気を見逃すこともあります。

「何か違うかも」とひっかかるようであれば、
素直に病院に行くのが一番です。

病院で診察を受け、処方された処方箋をもって、
病院内で調剤してもらったり、
調剤薬局で調剤してもらったりしましょう。

症状や病気がわかっている場合は「薬店」でも良い

症状が軽度の場合や、病気の種類が明確な場合は、
病院にまでは行かず、薬店で十分なことが多いです。

病院と比べると薬代は高くなりますが、
診察が不要で時間や診察料もかかりません。

スイッチOTCが必要な場合は「薬局」「薬店」へ

スイッチOTCとは、もともと病院の処方箋を必要とするお薬が、
一般医薬品になったものです。

病院で利用されていた効果の高い薬が、
処方箋なしに薬局や薬店で購入できます。

また、スイッチOTCはセルフメディケーション税制の対象で、
医療費控除の代わりにもなります。

お薬について知っておくとよい情報

お薬について、知っておくとよい情報をいくつか紹介します。

お薬手帳

お薬手帳の活用方法

お薬手帳は、病院で処方された薬について、
その履歴を残すためのものです。

●お薬でのトラブル防止に役立つ
病院のカルテは病院が変われば作り直しが必要ですが、
お薬手帳は全国どこでも共通で、
薬局でお薬を提供する際、重要な情報源となります。

お薬手帳の履歴から飲み合わせの問題や、
アレルギーの有無が疑われる場合、
それを手がかりに患者や医師に確認を取り、
他の薬に変更するなど、トラブル防止に役立ちます。

●自分で記入しても良い
お薬手帳は薬剤師が記入するだけでなく、
手帳として自分で記入してもよいものです。

血液検査の結果を貼っておいたり、
市販薬の服薬履歴を残しておくと、
トラブルを防ぐためにより効果が高くなります。

●お薬代が少し安くなる
また、薬局に持参すると40円ほど安くなります。

薬局で薬を調剤してもらう際、
「薬剤服用歴管理指導料」が発生するのですが、
薬手帳を持参すると管理指導料が120円安くなり、
医療費の自己負担分に応じて安くなります。

3割の人は40円の差額だけ安くなるのです。

病院の処方箋の要らない医療用医薬品もある

病院で提供される医療用医薬品は約15,000種といわれますが、
実は処方箋が必要なのはその半数程度です。

痛み止め、抗アレルギー剤、胃腸薬といった、
症状などが比較的明らかなものについては、
薬局での提供が可能です。

こうした医薬品を扱う薬局が少しずつ増えており、
仕事などで病院に通いにくい人に利用されています。

ただし、抗生物質や、高血圧、糖尿病薬など、
処方箋がないといけないものもあります。

また、急に知らない症状や強い症状が出た場合には、
別の病気が進行している可能性もあるため、
必ず病院に行くようにしてください。

市販薬について知りたい人へ

病院で服薬している薬の種類を聞かれたり、
薬店で薬を購入する際などに、
以前飲んだ薬の成分を確認したかったり、
そういった場合に便利な本があります。

【クスリ早見帖ブック 市販薬354】(Amazonのページへ飛びます)

お薬の名前やメーカーはもちろん、
外観や用法、成分を確認するのに便利です。

今日のまとめ

  • 病院では処方箋に基づくお薬を入手できる
  • 病院の薬は診療が必要だが、安くて強力
  • 薬局では調剤薬を含むさまざまな種類の薬を扱う
  • OTCを全部扱えるのは薬局だけ
  • 「●●ドラッグ」は基本的には一般医薬品を扱う薬店
  • 一般医薬品は副作用などの危険性から薬効は弱めで、保険適用外のため高い
  • 医療用医薬品から一般医薬品になったスイッチOTCは診療費要らずで効果も高い
  • 症状、状況に合わせて適切な所からお薬を入手しよう

次回は、もしものときに備えて「入院」について紹介します。

この記事を書いた人

平良俊也
RHO代表。沖縄県出身。
コンテンツライター兼Webエンジニア。
職業柄見えるメディアの健康・医療情報の取り上げ方に問題意識を抱き、RHOの活動に参加。
現在、幼少の頃から染みついた不摂生な生活習慣の改善に挑戦中。