ADHDは、食事パターンと関係がある?

ADHDって、皆さんお聞きしたことがあるでしょうか?

ADHDとは、Attention-Deficit Hyperactivity Disorder「注意欠如・多動症」の略です。
“神経発達症”や“発達障害”の一つと考えられています。

少しマニアック?な話になるかもしれませんが、目を通して頂けると幸いです。

今回は、この「発達」に関して食事が影響する、ということを示した論文が出ましたのでご紹介したいと思います。

個人的に、
「食事が『落ち着き』『集中力』『空気を読む』ことなど、
社会生活を営む上で必要な力に影響しているのではないか?」
と考えていたので、非常に興味深い論文でした。

もしかしたら、食事を変えることで、「デキル人」になれるかもしれないですよね!?

それでは、ご紹介します。

ADHDって?

冒頭でもご説明した通り、「注意欠如・多動症」の略です。

具体的な症状としては、

・不注意・・・「忘れ物が多い」「課題が間にあわない」「うっかりミスが多い」

・多動性・衝動性・・・「じっとしていられない」「落ち着かない」「待つのが苦手」

が典型的です。

【参考】
公益社団法人 日本精神神経学会「今村明先生に「ADHD」を訊く」

ADHDは大人でも子供でも診断されることがあり、
子供では「落ち着きがない」と注意されたり、感情が爆発的になってしまうので、
いじめの加害者・被害者どちらにもなってしまう可能性があります。

大人では「何となく社会に馴染めない」人や「何故失敗してしまうのか分からない」と、
本人も原因が分からず困っている場合も多いです。

また、子供でも大人でも、“依存性”を持つ人が多く、子供ではゲームやインターネット、大人ではそれに加えてアルコールやギャンブルに依存してしまう場合も少なくありません。

一方で、ADHD傾向のある人の中には、
「普段は不注意も多いけど、大事な時や自分の好きなことに対してものすごい集中力を発揮するよね。」と言われる人や、
多動性が「活動性・積極性がある」と評価される人もいます。

ADHDの持つ特徴がうまく活かされ、社会の中で活躍している人もいます。

論文の内容

今回紹介したい論文は、2019年6月にJournal of affective disorders誌に掲載された、
“Dietary patterns and attention deficit/hyperactivity disorder (ADHD): A systematic review and meta-analysis.”
です。

Highlights
•The meta-analysis suggests that a unhealthy diet can increase the risk of ADHD, whereas a healthy diet, would protect against these outcomes.

•The unhealthy dietary pattern, characterized by the consumption of saturated fat and refined sugar was associated to the risk of hyperactivity or ADHD occurrence.

•The healthy patterns, characterized by the consumption of fruits, vegetables and whole grains showed a protective effect against hyperactivity or ADHD.

引用:Science Direct「Dietary patterns and attention deficit/hyperactivity disorder (ADHD): A systematic review and meta-analysis」

リンク先はこの論文のポイントについて紹介したもので、上記はその抜粋です。

『甘味料や飽和脂肪酸を多く含む食事は、ADHDリスクを増大させる可能性があり、
果物や野菜を多く取るような健康的な食事は、ADHDに対して保護的に働く。』

と、まとめられています。

健康的な食事

しかし、(こうした論文の多くがそうですが、)

『利用可能な研究データが少なく、現時点でのエビデンスは少ない』

ということで、(結果の適用については)制限もあります。

食事で精神面の発達・安定も期待できる!

私的な意見ではありますが、
紹介したADHDのような疾患でない人でも
「気分のむらがある」「感情のコントロールが出来ない」
と言った方も少なくないのではないでしょうか。

今回の論文を読んで、
「食事に気をつけることで、精神を安定させられるのではないか」と感じました。
身体は、食べた物でできてますしね。
(むしろ、食べていないものからは構成されていませんね。)

心と身体、は繋がっていますので、精神を安定させたい方、
身体の栄養である食事にも、目を向けてみて下さいね。

Take Home Message

今日は、個人的に興味のある「食事が精神面にどう影響するか」について、
ADHDに関する論文が目に入ったため紹介しました。

私も、よい食事をとって、心も身体も健康になりたいと思います。

この記事を書いた人

三上華奈
RHO副代表。琉球大学在学中からRHOの活動に参加。
琉球大学医学部医学科を卒業し、現在は大阪で医師として勤務。