【RHO3分健康講座】第8回「運動のススメ③」

新年明けましておめでとうございます。

年始め、楽しい時期ですが
「あ、ちょっと食べ過ぎたかな、、」と良心で感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

『運動のススメ』シリーズ、今回で最後にしようと思います。
これまで紹介した内容も再度読んで頂き、今回の内容も新たに学んで、皆で運動不足解消しましょう!

さて、今回は、体中に張り巡らされている血管の“内皮細胞”と“運動”の関係です。

参考論文はこれです。
Endothelial Regenerative Capacity and Aging: Influence of Diet, Exercise and Obesity.
Mark D.Current Cardiology Reviews, 2018, 14, 233-244

「ん?内皮細胞?」と思う方が多いかと思いますので、まずこの内皮細胞のご紹介をしますね。

血管内皮細胞とは?

血管内皮細胞とは、血管壁を構成している細胞です。

血管の構造

主要な役割は

  • 血液で運ばれた酸素や栄養分を各臓器へ渡す
  • 血小板の凝集(→出血した場合に血を止める役割のこと)
  • 免疫細胞の侵入と脱落

です。

最近は、『血管年齢』が話題にもなったりしていますが、血管年齢にも大きく関わる細胞です。

この血管内皮細胞が破綻すると、心臓血管系の疾患の発症と増悪に繋がります。

心臓血管系の代表的な疾患は「心筋梗塞」「脳梗塞」「脳出血」などで、
これらの疾患は、元気だった方にも急に起こる、命に関わる恐ろしい疾患です。

運動が血管内皮細胞に与える影響

紹介したように、小さいけれども大事な大事な血管内皮細胞は、悲しいかな、年齢とともに破綻しやすくなります。(だから高齢者は心臓血管系の疾患にかかりやすいんですね。)

しかし!運動することで、この大事な細胞を若々しく保つことができるんです!
やっぱり運動ってすごいですね~!

詳しいメカニズムを説明します。

まず、人間の骨髄(骨の中)にはEPC :Human Endothelial Progenitor Cells(ヒト内皮前駆細胞)という細胞があります。この細胞は、血管内の血液が不足した場合、つまり臓器に血液が不足した場合に、

・EPC自体が血管壁を構成する
・様々なサイトカイン(信号のようなもの)を発して、血管内皮細胞構成を促進する

の主な2つの機序で、血管を新しくつくる方向に働き、
血液が不足した部分に血液が巡るようにさせるのです。

運動をすると、このEPCの数が増え、機能も向上するのです!

だから、血管が新しく作られ、血液が足りなくなった臓器に血液を送ることができるようになり、冒頭で話したように心臓血管系の疾患にかかりにくくなるんですね!

終わりに

“血管の若々しさ”は“体全体の健康”に直結します!

新しい年、去年よりもちょっとだけ、運動も生活に取れ入れてみて、血管から若々しく、そして沖縄の健康長寿を取り戻しましょう!

NAHAマラソン02

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この記事を書いた人

三上華奈
RHO副代表。琉球大学在学中からRHOの活動に参加。
琉球大学医学部医学科を卒業し、現在は大阪で医師として勤務。